健康

毎日の元気に欠かせないアミノ酸の話

身体をつくる最重要成分

人間の身体に必要なアミノ酸は20種類といわれています。
アミノ酸というのはたんぱく質の元となる成分です。
たんぱく質は、炭水化物、脂質と並ぶ3大栄養素の1つで、いずれも私たちの生命活動を支え、エネルギー源となるものですが、
特にたんぱく質といえば、筋肉・臓器・血液・骨・皮膚・髪をはじめ、人間の体をつくる主成分ですから、不足すると体に不具合が起きるのも納得ですね。
20種類のアミノ酸の中には、必要にもかかわらず人間の体内でつくることができず、食品などから摂取する必要がある必須アミノ酸も含まれています。

※必須アミノ酸
必須アミノ酸とは、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリンと、以前は乳幼児期にのみ必須とされていましたが成人にも必須となったヒスチジンが加わった、全部で9つのアミノ酸のことをいいます。

元気の素になるアミノ酸「アルギニン」

20種類のアミノ酸の中でも「アルギニン」は、必須アミノ酸ではないのですが体内で作り出せる量が少ないため不足した分を食事で補う必要があり、「準必須アミノ酸」とも呼ばれます。

アルギニンは成長ホルモンの分泌を促す働きがあり、傷の治りをスムーズにしたり病気にかかりにくくする効果も期待できます。

成長ホルモンの分泌を促すということですので、成長期の子ども向けサプリメントにも必ずといっていいほど配合されています。また、成長ホルモンの分泌が促されることにより、筋肉増強、バストアップなどにも好影響を及ぼすことが期待できます。

また、運動で負荷を与えたラットにアルギニンを与えたところ、血中アンモニア濃度が低下したという実験結果があります。アンモニアは運動したときに感じる疲労物質の一つですから、アルギニンによりアンモニアの増加が抑えられ、疲労回復をサポートする働きが期待されます。

また、アルギニンは体内で一酸化窒素を作り出します。一酸化窒素は血管を拡張させるため、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞等の血管に関わる生活習慣病の予防効果も期待されます。

さらに美容面でも、アルギニンには角質層を保湿する効果があり、アトピー性皮膚炎や老化による乾燥もアルギニン入りのクリームで改善がみられたという報告があります。

まさに回復の栄養素といっても過言ではないアルギニンですが、
成長ホルモン分泌促進、血管拡張、筋肉量増加など身体への好影響を期待できる摂取量は、
1日1000mg~8000mgといわれます。

アルギニンの含まれた食品やサプリメントなどを上手に摂取して、
元気な毎日を過ごしましょう!

☆アルギニンを多く含む代表的な食品100gあたりのアルギニンmg
(食品として摂取することが現実的なものを優先して抜粋しました。)

卵類/鶏卵,卵白,乾燥卵白 5000mg
魚介類/(いか類)加工品,するめ 4700mg
魚介類(いわし類)たたみいわし 4500mg
魚介類/真ダラ,干しダラ 4400mg
凍り豆腐[乾燥] 4300mg

(文部科学省食品成分データベースより抜粋 http://fooddb.mext.go.jp/このデータベースは、文部科学省が開発したものであり、試験的に公開しているものです。)